2010年6月30日水曜日

シルキーオークス・ロッジ

バ スは3時半過ぎに来た。我々のスーツケースも後部座席に積んである。頭のどこかで「荷物が行方不明になる」ことを想定していたので、よしよしと胸をなでおろす。

ポートダグラスの郊外に出て、しばらく山道を行く。熱帯性の高木が生い茂る森のどまんなかで私たちは降ろされた。標識にSilky Oaks Lodge とある。木立のなかのボードウォークを進んでいくと、めざすロッジの正面に出た。

    バスを降りたところから、 ボードウォークがフロントまで続いていた

シルキーオークス・ロッジは国 定公園の中のリゾート。モスマン川を見下ろす高みに戸建てのロッジが散在し、滞在客にはさまざまなアクティビティが用意されている。

    シルキーオークス・ロッジのフロント

フロ ントで名前を告げ、チェックイン。日本から予約するときに「できれば14号(川沿いのいちばん奥まったところ)を希望」と書いておいたら、13号を用意し てくれていた。

まずはメインロッジを案内してもらう。フロントの奥の一段低くなっているところにレストランがあった。朝昼晩の3食を食べるところだ。(ここは人里離れているので、車がなければおいそれと食べに出ることもできない。)

レストランの右奥にバーカウンター、さら 奥まったところに広々としたライブラリ(新聞を読んだり、ネット接続したり、くつろいで本を読んだりできるよう、ゆったり座れる椅子がいくつも置いてあ る)、その向こうの、モスマン川を見渡す位置にやぐらが組んであり、テーブルが4つほど置かれていた。ティールームだ。

レストランも ティールームも手すりと屋根があるだけで、サッシや窓ガラスはない。空間的には外の熱帯林とひとつながりになっている。

そうこうするう ち、ゴルフカートみたいなのが迎えにきた。それに乗ってくねくねした狭い道を13号のロッジに向かう。

またアイスコーヒー



















桟橋には給油ステーションまであった

昼 に向けじりじりと日差しが強くなっていった。写真も撮ったし、ランチも食べたし、そろそろ街に戻ろうということになった。遠い道のりではないが、歩かないで 済む方法はないかと考えていたら、モールの出口にマイクロバスが止まっているのが見えた。

覗き込んで、「マクロッサン・ストリートまで行 く?」 とドライバーに話しかけてみる。 運転席に座っていたのは、なんと今朝別れたばかりのピーターだった。

彼は 「あれ、こんなところでいったい何してる の?」と聞き、「いや、僕はこれからケアンズまで皆を乗せて行くんだ。歩く距離だとは思うけど、いやならタクシーが奥に止まっているよ。あ、それからバスは 3時半に来ることになったからね。荷物も乗ってくるはずだよ」とのこと。


港に係留してあったクルーザー。
FIFTH DIMENSION? 5次元?
4次元まではいいとして、5番目の

次元て何?
あ、pleasure(楽しみ)か?







下は通りすがりの1枚。「ちょい待ち!グレートバリアリーフを見に行く前に、まずうちのグレート(絶品)コーヒーを味わって行ってよ。」



歩いてもとのバス停まで戻る。朝は活気がないなあと思っていた街も、人通りがぐっと増え、店もぜんぶ開いてにぎやかになっていた。

まだまだ時間があったので、「銀ぶら」ならぬ「マクぶら」にとりかかる。

さすがに観光地、みやげもの店が多い。現地のものというより、インドネシアやタイあたりから調達してきたような品が多かった。

気温はたぶん30度近い。湿度もけっこうある。休憩もかねて、通りを見下ろす2階のオープンカフェでアイスコーヒー を注文した。

すると、あらら、また例のコーヒーフロートが出てきた。ここではコーヒーフロートをアイスコーヒーと呼ぶのね。ひとつ学習したが、もう手遅れ。これでは水が要りま すね。

飲みほしたグラスを持って、店の人に「お水下さい」と言いに行くと、店主は「あ、そのスプーン貸して」というなり、「アイスコー ヒー」のスプーンをつかんで入口のドアの前にかがみこんだ。外に出たすきに勝手にカギがかかってしまったらしい。

スプーンをドアの下にさ しこんでカチカチやることおよそ3分。ようやくドアが開いた。用件をもう一度いう。店主はワインボトルほどの瓶をまるごと持ってきてくれた。なるほど、 ショーケースにたくさん入れてあった瓶はこれだったのね。空き瓶にこうやってお客用の水を入れて冷やしておくんだ。ふ~ん。

2010年6月29日火曜日

ヨットハーバーで

思っ ていた通り、10分ほど歩くとヨットハーバーに出た。大小のヨットやクルーザーが何十艘も停泊している。水の色もきれいで、なかなか絵になる風景だ。 しばらくのあいだ、桟橋を歩き回って夢中でシャッターを切った。






















アイスコーヒー

ハーバーを見渡すカフェで一休みしようと、アイスコーヒーを注文、したはずが、出て きたのは日本で「コーヒーフロート」と呼んでいる飲み物だった。コーヒーの上にホイップクリームとアイスクリームが山盛りになっている。

「ひええ。朝からこんなこってりしたのを頂くんですか」と思いつつ、最後の最後まで、残さず いただいてしまった。




ハーバーには小さなショッピングモールが併設されていた。トイレがてら中を歩いて絵葉書などを買った。アボリ ジニーのアートを展示したギャラリーもあり、入って、長い間いろいろと見た。原始美術の部類に入る絵が、シュールというか、スーパーモダンに見えるこの不思 議。何人かの傑出したアーティストの作品が、本人の顔写真と共に展示してあった。


カキ
クルーザーの見えるレストランで夫が生ガキを注文した。日本円 にして1個200円くらいだった。出てきたのは長~い殻のカキで、レモンをかけて食べる。「すごくうまい。味にコクがある。こういうのは日本でもめったに 食べられない」とのこと。



















カキはこのあとのシルキーオークスでもケアンズ市内でも出たが、うまくて長~いカキが出たのはポートダグラスだ けだった。あとできくと、パシフィック・オイスターだと言っていた。

ヨットハーバーに向かう


時計をみると、7時半。時差が1時間だから、現地の8時半だ。まだ人通りもまばらで、開いている店も少ない。それでも通り沿いのカフェは営業していて、歩道 にまで大きなパラソルを出し、オープンカフェにしている。

座って新聞を読む人、コーヒーで軽食をとる人、楽しそうにおしゃべりする女性たちもいた。みんなくつろいだ格好をしている。サンダル履きが多い。気温は日本の7月くらいか。Tシャツ1枚でも汗ばむような感じ。

ヨットハーバーの方角へ



降ろさ れたバス停はマクロッサン・ストリートのはずれで、右の方角にすぐ海が見えた。車道を渡り、50メートルほどの芝生を横切って水ぎわに出る。ここを左方向に 歩いて行けば、バスから見えていたヨットハーバーに行きつくはず。

ポートダグラスに到着



分岐点を右折し、10分くらい走って第一の目 的地に到着。運転手が出て来て、説明してくれた。「ここはマクロッサン・ストリートと言って、ポートダグラスのメインストリートである。別のバスが3時 15分にこの停留所まで迎えに来るので、くれぐれも遅れないように。預かった荷物は、そのバスに積み替えるよう手配しておく」とのこと。

空港で係の人が説 明してくれたとおりだ。「何かあったらここへ電話するように」と会社の名刺を渡してくれた。「あなたは?」と聞くと「ピーター」と名乗った。



万一スーツケースが行方不明になった場合も考え、バスのナンバープレートとコンテナのナンバープレートをしっかりカメラに収めた。苦情を言うための名刺もあ る。




次に、迷子になっても戻ってこられるよう、通りの標識とバス停の前のBottle Shop という店の写真をとる。いざとなれば現地の人に写真を見せて方角を教わればいい。
デジカメはこういうことができるからいいよね。

空港からポートダグラスへ

シャトルバスは7時すぎにやってきた。大型バスではなく、マイクロバスだった。外も明るくなって、朝の日差しが水平に目に入る。バスの後ろに小さな貨物用 コンテナが連結してあり、我々のスーツケースはそこに収納された。マイクロバスが小さなコンテナを引っ張って走るところを想像するとなんとなくおかしい。 面白いので記念に1枚。

















ポートダグラスまでの道路(キャプテンクック・ハイウェイ)は、広々として整備の行きとどいたすばらしい道 だった。

ケアンズの郊外。樹木の感じがハワイ風だ

両側にはサトウキビ畑がえんえんと広がり、それを過ぎるとマンゴーの大木がうっそうと茂る地域に入る。オーストラリアの農業国としての実力を見た 気がした。広大な農地に少ない人口。食糧が自給できることの安心感がうらやましい。
                  


サトウキビを刈り取ったあと

行程の後半は右手に海を見ながら北上。強い日差しに薄青の水。いかにも南国の海だ。水の色は珊瑚礁のせいか。

やがてポートダグラスとモスマンの分岐点にさしかかる。直進ならモスマンだ。シル キーはモスマンの方角なので、午後はここまで戻ってきてモスマンに向かうのだなと想像した。

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ケアンズ空港

6月13日夜 9時すぎに成田発の直行便に乗る。飛行時間は7時間ほど。

予定より20分早く、現地時間で午前5時 40分(日本時間のままの時計は4:40を指していた)ごろに着いた。意外なほどこじんまりとした空港だった。
















                 空港のドアを出たところに
止めてあった作業車

外はまだ暗い。見回すと、シャトルバスのカウンターが出口そばにあった。ラッ キー!乗ろうと思っていたサンパーム・トランスポート社のカウンターだ。中にいたのは40前くらいの日本人男性。ポートダグラス経由シルキーオークス・ロッジまでのチケットを買う。

ケアンズ 空港からポートダグラスまではバスで北へ1時間の道のり。降りずにそのまま乗って行けば30分で目的地(シルキー)に着く。しかしそれでは、7時発のバス に乗ったとしても9時には着いてしまう。2時のチェックインに対してあまりに早すぎる。

そこで、途中のポートダグラスで半日遊んで行こう とあらかじめプランしていた。
8時半か9時にポートダグラスに着くとして、町なかをぶらぶら歩き、港の船を眺めて、ランチも食べて、アボリジニー・アートのショップなどもあるだろうから、いろいろ見て、そのあと(これもあらかじめネットで時刻表をチェックしておいた)3時15分発のバスでシルキーに向かう。 カンペキなプランだ。
















          空港の外のようす


バスのチケットは「ポートダグラスで途中下車、乗りついでシルキー」というふうに組んでもらった。

ポー トダグラスでスーツケースを預かってくれるところはあるか尋ねると、バスに預けておけば、3時15分のバスに積み替えて迎えに来てくれるとのこと。これは助かる。スーツケースを引っ張りながらでは遊んだ気分になれない。

バスが来るまで小1時間あったので、2階の喫茶店でサンドイッチと コーヒーの朝食をとる。



2010年6月28日月曜日

オーストラリア:ケアンズ周辺の旅

日程:2010年6月13-19日

こんどの海外は最高!
なんといっても帰宅後、洗濯物がない!

ぜんぶホテルで洗ってきたので、スーツケースから直接タンスに移すだけ。

この解放感!

どうしてこれまで思いつかなかったのだろう。

このパターンでいけば、靴下や下着は3日分用意するだけで、どこへでも、何日でも行ける。